現地メディアから「オランダ語ができない」と批判

 地元メディアは決して好意的ではなかった。24/25シーズン序盤の2024年10月、オランダのサッカーメディア、フットバル・インターナショナルは「デ・カイプ(フェイエノールトのホームスタジアムの愛称)の謎、上田綺世」と題した記事を掲載しており、なにが謎なのかいくつか羅列している。

「オランダに来て1年以上になるが上田はオランダ語がほとんどできない。ここに来る前にベルギーで1年過ごしており英語は堪能な様子」

「毎試合後日本メディアの取材にのみ応じる。日本メディアは毎試合取材に訪れるが、上田がなかなか得点を上げないのでいい記事を書くことは簡単ではない」

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「日本メディアの取材を受けるときいつも上田は短いお辞儀をして、質問を受け、最後にもお辞儀をする。同胞たちが厳しく批判することは想像しがたいし、ストライカーには敬意が払われている」

©JMPA

 なかなかコミュニケーションを取れないフラストレーションでもあったのだろう、オランダメディアと話をしない上田を描写している。続いて上田がなかなか活躍しないことをアルヘメーン・ダグブラッド紙などの記事を引用しながら伝え、最後はチーム内での高い評価を集めていることに触れてこの記事は終わる。

 記事の中で同僚でオランダ代表のクインテン・ティンバーは「上田とはよく話をする。みんなが上田を信じているからね」「彼はボールキープが本当に上手い。あとは、僕たちがそのボールをどう活かすかだ。ボールキープが上手く、高くジャンプできて、シュートも上手いなら、自分でもっと活かさなければならない。彼自身もそれを分かっている」と期待を込めてコメントしている。

 つまり、「謎」というタイトルの記事でありながら、要は上田が高額移籍金で獲得されながら活躍できていない状況を伝えている記事だった。

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 そのおよそ半年後の2025年4月。フットバルインターナショナルは上田の単独インタビューに成功する。この時インタビューの待ち合わせ時間前に上田は登場した、と記事にはある。

「普通クラブの広報は選手の登場を待ってくれと記者に連絡するものだが、上田はそうではなかった」

 と驚きを綴っている。