「とても面白い物語だから」25年越し、悲願の映画化
青春・アクション・ラブストーリー、さらに驚愕の展開が待ち構える本作は、ギデンズ自身が2001年に発表した小説『功夫』の映画版。本来は『あの頃、君を追いかけた』に続く監督第2作となる予定だったが、紆余曲折を経てようやく実現した。
なぜ20年以上前の小説を映画にしようと思ったのか――そう問いかけると、ギデンズは一切迷うことなく「とても面白い物語だからです」と笑った。「ただし、この映画を作るのにすさまじい予算がかかること、そしてコストの回収が相当難しいことは覚悟しました」
香港・台湾の古き良きアクション映画からインスパイアされた本作は、Netflix映画『キル・ボクスン』(2023年)などを手がけたアクション監督チャン・ジェウクを韓国から招聘。VFX・CGもふんだんに盛り込み、現代のアクション映画としてアップデートした。これぞ中華圏の想像力によって誕生した、台湾ならではのスーパーヒーロー映画だ。
また本作は台湾映画史上初のIMAX作品であり、本国ではドルビーシネマやScreenX、4DXなどの特殊フォーマットでも上映された。とりわけ淵仔と阿義が夜の都市で訓練に挑むシーンや、映画中盤に待ち受ける死闘の場面は、台湾映画でかつてなかったスケール感。筆者も台北のIMAXで鑑賞し、大スクリーンでの鑑賞を前提とする画づくりだと感じた。
「小説の読者たちは、訓練シーンが映画化されることをずっと期待していたのです。だからこそ、特別にスケール感あふれるシーンにしなければならないと、誰もが執念のような熱意をもって臨みました。そうでなければ、商業映画としての一定の水準を下回ってしまうと」

