キティでもマイメロでもない…「あのキャラ」が1位になる理由

 さて、冒頭に戻るが、今年の順位を見てみると“サンリオの顔”とも言えるハローキティは5位、マイメロディは7位という結果である。

ハローキティ(サンリオ公式サイトより)

 その代わりに、1位を獲得したのはポムポムプリン、2位はシナモロール、3位はポチャッコ。実はこの3キャラクターには、「犬の男の子」という共通点がある。そう聞くと「なるほど、犬のキャラクターが強いのか」と思う一方、ライト層の中には「ポムポムプリンってゴールデンレトリバーなの!?」「シナモロールって、うさぎじゃないの?」と彼らが犬であるという事実をそもそも知らない人も多い。

(左から)シナモロール、ポムポムプリン、ポチャッコ(サンリオ公式サイトより)

 その中で、この3キャラクターが躍進している理由の1つに、サンリオキャラクター=子どもや女性が好きなものであるという意識からの脱却があると考えられる。

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 幼い頃からサンリオキャラクターに親しみを持っていた筆者だが、昨今、サンリオの直営店である「サンリオギフトゲート」やテーマパーク「サンリオピューロランド」、「ハーモニーランド」に行くと、男性客が増えたなという所感がある。また、日常生活においても同様の印象を受ける機会が多い。スマートフォンのケースや、そこに挟んでいるステッカーにサンリオキャラクターを選んでいる男性は確実に増えた。

 今さら性別でどうこう言うつもりはないが、ジェンダーレスという言葉が広まってきたあたりから、サンリオキャラクターたちの見せ方も大いに変わってきたように感じる。実際に、それまでは女性向けのアパレルグッズとコラボすることが多かったのに対して、最近ではメンズブランドから商品が出たり、野球日本代表「侍ジャパン」とコラボしたりと、男性ファンを意識した展開も珍しくない。

 特に、シナモロールは幅広い世代に愛されるキャラクターの象徴だと言える。彼は子犬の男の子ではあるものの、見た目は「白いうさぎ」のよう。しかし、そのキャラクター性は一言には収まらず、時としてヒーローのようにカッコよく、またある時にはリボンをつけてかわいらしく、どんな見せ方も楽しんでいる姿が魅力的だ。

 シナモロールに限ったことではないが、サンリオキャラクターには良い意味で余白がある。それはこのキャラクターはこうあるべき、と決めつけず、こんなこともできると可能性を提示するような余白だ。それゆえ、なぜこのキャラクターが人気なのかといった好きの形を定義することは非常に難しい。ただ、あえてその理由を述べるのであれば、性別問わずに直感的に「かわいい!」「カッコいい!」と感じさせる、いろんな感情にさせてくれる余白を多く持つのが、この3キャラクターの特徴なのではないだろうか。