芸能人やモデル女性を呼んで、乱痴気騒ぎの毎日
2020年10月、再開発が予定されている2ヘクタールの広大な土地を、渡邉は5億円という大枚をはたいて購入している。名義人はミカの娘だ。また、ミカの知人の貿易商に勧められ、2億円を出してオイル投資も行った。しかし、一向に配当が出ない。不審に思った渡邉はミカを問い詰めたが、「(原油を運ぶ船が)コロナで止まっている」と言い訳されるばかりだった。
結局、渡邉にオイル投資の配当が入ることはなかった。詐欺組織のボスが、逆に騙されたのである。それでも、組織の売り上げの4割を懐に入れる渡邉からすれば、些事であったのかもしれない。
小島は知り合いのビリオネアのルートを使い、希少なスニーカーや日本のアパレル品をフィリピンの富裕層に転売するビジネスを展開した。仕入れた商品を右から左に流すだけだったが、月に500万円以上の利益を出すほど順調だったという。私生活では20代前半のフィリピン人女性と結婚し、子供も生まれた。
「何の不自由もなく王様のような生活だった」
小島は、当時をこう振り返っている。幹部たちは家賃200万円超えの超高級マンションや一軒家で暮らし、複数のメイドや運転手が生活の世話をした。3000万円クラスの高級外車を頻繁に乗り換えても、少し高価な装飾品を購入する程度の感覚でしかなかった。拠点がアンヘレスに移ってからは、タワーマンションに住むかけ子も出てきた。
離島へ旅行する際は、プライベートビーチを貸し切った。クルーザーも貸し切り、幹部やメンバーは豪勢な時間を過ごす。現地では日本でいう「港区女子」的な女性を呼び、乱痴気騒ぎを繰り返した。いわゆる「パパ活」のようなもので、組織ではこれを「クリーンPR」と呼んだ。
女性の中には、現地の芸能人やモデルなども含まれていたという。相手がどんな肩書の美女であれ、カネの力で何とでもなった。その都度200万円以上の出費は渡邉と小島が折半したというが、彼らにとっては痛くもかゆくもない金額だった。
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