過去2回の離婚を経験し、現在は3人目の夫と8人の子どもたちという大家族に恵まれたトレオレル美智子さん(41)。7月には初の著書『フランス人の気楽な働き方、全力の休み方』(フォレスト出版)の刊行も控えるなど、充実した日々を送っている。

「子どもがたくさんいても、どれだけ人生で失敗しても、幸せを諦めなくていい」と今でこそ笑顔で話す彼女だが、これまでの結婚では壮絶なDVやモラハラを経験してきた。

現在、8人の母となったトレオレル美智子さん。写真は第1子の出産時、父との1枚(写真提供=本人)

優しかった1人目の夫が、ブラック企業で激変

 幼少期から「親を喜ばせたい」という思いが強く、勉学に励んできたというトレオレルさん。それがゆえに「自分の価値は勉強ができること」と思い込んでしまう部分もあった。だからこそ、京都大学の受験に失敗してしまった際には鬱病を患うほど精神的なダメージを負ってしまった。

ADVERTISEMENT

「幼少期からのプレッシャーが爆発してしまったのか、受験当日にお腹に激痛が走って冷や汗も止まらなくなって……鉛筆を落としたところまで覚えているんですが、気が付いたら医務室のようなところに運ばれていました。結果はもちろん不合格です。それがすごくショックで、そこから滋賀の実家でほぼ寝たきりになってしまいました」

 そんなトレオレルさんの精神科の通院に付き添い、心の支えとなってくれたのが、2005年に結婚した最初の夫だ。しかし、彼が学習塾に就職してから状況は一変する。

「2人目が生まれたら、変わるかもしれない」と信じていた

「だんだん、私から見ても分かるほどに彼の目や肌の色が『土っぽい色』に変わっていき、ストレスを私で発散するようになっていきました」

 終電で帰るどころか、始発まで働いていたという激務でストレスを抱えた夫は、その矛先を彼女へと向けるようになった。

 結婚から1年後、長女が生まれたことでトレオレルさんは「私は大学に行っていないから、子どものために我慢しないといけない」「耐えて、育て上げてこそ、母親なんだ」と考えるようになっていた。そのため、子どもの便がついたオムツを顔に投げつけられるなどの仕打ちを受けても「私がダメなんだ、ごめんなさい」と自分を責めてしまっていたという。

 つらい日々の中でトレオレルさんにとっての希望は、2人目の子どもを出産することだった。

「4人家族で育ったので、『4人いれば、完璧な家族になれる』と、考えていたんです。2人目が生まれたら夫も変わるかもしれない、と……」

第2子が生まれても、夫は変わらなかった(写真提供=本人)

 しかし、第2子を妊娠した後も夫の仕打ちは変わらなかった。ストレスや過労で早産となり、入院中の病室でも怒鳴られ続けた。


 続く記事では、夫から受けていたという壮絶なDVの詳細や、DV夫からどうやって逃げ出したのか。さらに、2人目の夫が「突然消えた」エピソードなど、過去2回の結婚でトレオレルさんを襲った数々の事件の詳細をまとめています。

次のページ 写真ページはこちら