文春オンライン

豪雨と地震で寸断されたローカル線に明日はあるか? 「電車が来ない」過疎駅の店主に聞く

西日本豪雨で被災した広島の無人駅から

2018/09/17

genre : ニュース, 社会,

note

「今年もカープは優勝しそうですから、楽しみですね」

 福塩線の全線復旧見込みは来年1~3月。となると、年末年始はいまだ鉄路は戻らず、帰省に難儀する人たちも多くなることだろう。もしかすると、甲奴の町は例年以上に寂しいお正月を過ごすことになってしまうのかもしれない。

お好み焼き「美里歩」の店内。カープのポスターが飾られている

「ただね、楽しいこともあるんです。ウチ、見ての通りカープじゃないですか。カープが優勝すると、店の前に机並べて祝勝会ってほどじゃないんだけど、大々的にやるんですよ。バスが来る時だけみんなでテーブルを動かして場所を開けたりしてね(笑)。町の人がみんな来てくれますよ。今年もどうやらカープは優勝しそうですから、楽しみですね」

 この甲奴駅や福塩線のように、1日数本の列車しか来ない町は日本全国いくらでもある。それが、災害によってさらに大きな打撃を受けて存続の危機。もとより町に暮らす人も奥田さんのような“駅ナカ”の経営者もお年寄りばかり。人口減少と高齢化、そして自然災害……。地方の小さな町とそこを走る過疎路線は、いま深刻な危機に瀕しているのだ。

ADVERTISEMENT

写真=鼠入昌史

西日本豪雨によって長期不通が続く福塩線、芸備線、呉線。赤は年明け以降運転再開予定、緑は10月までに再開予定の区間

 

豪雨と地震で寸断されたローカル線に明日はあるか? 「電車が来ない」過疎駅の店主に聞く

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー