ビジネスでも日常生活でも、AIの活用が声高に叫ばれる現代社会。しかし、今年5月には、巨人の阿部慎之助監督の逮捕・辞任のきっかけが、家族内のトラブルをAIに相談したことだったという事態も起きた。高齢者向けスマホ教室で1万5000人以上の生徒を教えた経験を持つ増田由紀氏に聞いた、基礎からのAIガイド。

「AIは若者やビジネスマンだけが使える“難しい機械”ではありません。テレビの録画方法や病気の相談など、他人には聞きづらい身の回りのことについて、いつでも丁寧に答えてくれる。“優しくて物知りな孫”だと考えてください」

 そう語るのは、高齢者のスマホ教室で1万5000人以上の生徒を教えた経験を持つ増田由紀氏だ。シニア向けにスマホ活用方法を紹介した書籍がベストセラーとなり、昨年刊行した『見てすぐ使える! 70歳からのスマホでAI』(祥伝社)も人気を博している。

『見てすぐ使える! 70歳からのスマホでAI』(祥伝社)

 ビジネスでも日常生活でもAI、AI、AIの時代だが、「便利そうだけど、何をどう使えばいいか、まったくわからない」。そんな人も多いことだろう。

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スマホアプリでも使えるAI ©時事通信社

 では、どんなことに活用できるのか。増田氏の教室で最初に教えるのは文章作成だ。

「サークルの役員に選ばれた時の挨拶文や、贈り物をもらった時のお礼状を作ってもらうとAIの良さを実感する人が多いですね。生徒さんの中には『自治会の会長に選ばれて何回も挨拶の機会があるけど、バリエーションが思いつかない。でも、AIは色んな文章を作ってくれるので助かる』と喜ぶ方もいます」

 手軽な健康相談にも使うことができる。

「私の教室では『最近、夜に足がつるのが気になるけど、病院に行くほどじゃないし……』と不安に感じた方がいました。AIに聞くと『水分不足じゃないですか?』、『〇〇という漢方が良いです』と。実は他の生徒さんでも同じ悩みを抱えている人がいて、情報交換のきっかけにしていました。ただし、AIは医師ではありませんから、病気が疑われる場合は必ず医師に相談してください。近くにあるおススメの病院も教えてくれます」