詐欺の防止にAIを活用

 さらには、高齢者を狙った詐欺の防止にもつながるという。例えば、「あなたのスマホがウイルスに感染しました。今すぐ除去するために、3万円を支払ってください」などとするメールが届き、不安になったことがある人もいるだろう。

「AIに内容を伝えると、『それは詐欺の可能性が高いですね』と判断してくれます。詐欺師の常套手段は、相手を焦らせてパニックに陥れること。一呼吸置いて『AIに聞いてみよう』と考えるだけで、心理的な余裕が生まれ、詐欺の防止につながります」

 試しに、前出の3万円を求めるメールについて尋ねると、「信頼できるセキュリティソフトでも年間数千円程度。お金を払わず、無視してください」とアドバイスが返ってきた。疑わしいメールが届いたら、まず相談するのがいいだろう。

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Chat GPT ©時事通信社

 AIの利用には注意すべき点もある。

 巨人・阿部慎之助前監督の家庭内トラブルでは、18歳の長女がチャットGPTの意見を聞き、児童相談所に連絡したとされる。しかし、18歳は児童相談所の対象外。AIが間違った答えを出したと見られる。

「AIの知識は素晴らしいですが、正解を出す機械ではないのです。“物知りな孫”が、知ったかぶりをすることもあるのと同様、答えが必ずしも正しくないことは肝に銘じてほしい。重要な決断をする際は、自ら事実関係の確認をしたり、家族や友人に相談してください。あくまで人間の側が、AIの“手綱”を握っておくことが大切なのです」

 個人情報の扱いについても気をつけるべきだ。

「AIに相談する際に入力した情報は、そのサービスの運営会社に蓄積される場合があります。基準としては、『人がたくさんいる喫茶店で、大声で話さないようなことは言わない』こと。名前や住所、マイナンバー、銀行口座などの個人情報を入力することは避けてください」

《現在配信中の「週刊文春 電子版」および7月16日(木)発売の「週刊文春」では、AIの使い方がわからないという人のための図解付き「はじめてのAI利用ガイド」を掲載。インストール方法や音声入力、写真のアップロード、会話モードのやり方、意外な活用術まで具体的な使用方法を徹底解説している。》

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