ジョディ・フォスターがフランス語を話すことは業界では知られていたが、これほど完璧に操るとは失礼ながら想像していなかった。レベッカ・ズロトヴスキ監督の新作『プライベート・ケース』で、パリに住むアメリカ人精神分析医に扮した彼女は、訛りのない流暢なフランス語で、元夫役のダニエル・オートゥイユやフランスの俳優たちを相手に、いつになくコミカルなトーンの演技を披露している。純粋なフランス映画で初めて主役を演じた彼女に話を聞く機会を得た。
──レベッカ・ズロトヴスキ監督の新作『プライベート・ケース』の、どんなところに惹かれたのでしょうか。
レベッカの物語には、アメリカ映画ではあまり見かけない、多くの異なるジャンルが含まれています。シリアスな面、知的な面、観客に大きな問いを投げかけるところ、けれどシリアスになりすぎず、軽妙で可笑しくロマンティックな面もある。脚本を読んでとても惹かれたのです。それにずっと以前からフランス映画をやりたいと思っていました。これまで小さな役をいくつかやったことはありましたが、主役ではなかった。だから願ってもない機会だと思ったのです。
──フランス語での演技は英語の場合とは異なるものがありますか。
異なります。フランス語を喋るときは声が高めになって、いつもの自分と異なる感覚があります。それに相手との掛け合いで自然なコミュニケートになっているか、適切なトーンかということも不安になります。ふだんナーバスになることはないのですが、フランス語の演技だと少しナーバスになる。それは興味深い効果があります。
──ダニエル・オートゥイユとの元夫婦には、とてもフランス的といえるような大人のロマンスがありました。彼との共演はいかがでしたか。
彼の素晴らしさは画面から滲み出ていますよね。彼とは2回目にあったときに、すでに兄弟のような親しみを感じました。30、40年ぐらい前から彼の映画をずっと観てきたので、まるで前から彼のことを知っているような感覚があって、とてもやりやすかったです。本当に素敵な人です。

