起業家としての経験が自分の“立ち位置”を再定義した

――大阪の情報番組ではコメンテーターとして出演されることも多く、キャスターを務める『堀潤 Live Junction』では、起業家・実業家として意見を求められている姿をよく目にしますが、コメンテーターという職業も極めていきたいという意識も高まっていますか。

豊崎 自分は何者としてコメントしているのか、とずっと自問自答していました。周囲のコメンテーターの方たちと比べ、アナウンサーや子育ての経験だけでは専門性に欠けるなと私は思っていました。

 私の“現場”はどこにあるのかと考えたとき、一般社団法人「シェア実家」の代表理事として、保育や地域コミュニティを再構築している、ということに辿り着きました。その知見を活かして、テレビを通じて社会貢献したいと思っています。そして、そんな感覚を養えたのは、番組や現場を通して出会った、社会を動かそうと頑張るNPOの代表やZ世代の方々のおかげです。職業は1人1つでなければいけないわけではありませんので、どちらも今の私には必要だと思っています。

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――ご自身のお子さんも7歳と5歳でまさに育ち盛りですが、どの仕事もさらにアクセルを踏み込んで拡大させていく方向ですね。

豊崎 はい、そのつもりです。それと、実はいま、おなかに赤ちゃんがいるんですよ。

――なんと!  それは、おめでとうございます。

豊崎 ありがとうございます。いつか3人目が欲しいなと思いながらも、仕事が楽しくて気づけば38歳になっていました。そんなことを「シェア実家」で働いている保育士さんたちに話したら、「産みなよ! 私たちが一緒に育てるから」と言ってくれて、それを真に受けて妊娠することにしました(笑)。こんな風に言ってくれる仲間が身近にいてくれるなんて、本当に心強いですよね。

人生に「ブランク」なんてものはない

――まさに「遠くの親戚より近くの他人」を実感しますね。ただ、豊崎さんのようにマルチタスクで社会貢献までできる方は限られている気もします。

豊崎 会社員を経験した人は、どうしても「社会=企業」と捉えがちですよね。でも本来、社会って今住んでいる地域もそうですし、もっと身近で広いものですよね。私自身、育児しかしていない時期は「社会から必要とされていないんじゃないか」と焦ることもありましたが、誰もが自分のいる場所で葛藤しながら、かけがえのない経験を積んでいるはずなんですよね。

 だから、人生に「ブランク」なんてものはない。胸を張ってこれまでの自分を棚卸ししてみれば、「こんな経験をしてきた」「実はこんな強みがあった」と気づけるはずです。自分が暮らす社会は、自分で育てていく。そう捉え直してみるだけで、人生の見え方は少し変わるんじゃないかなと思っています。

 
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