しかも最近は、それを隠さなくなったようにも見える。副首都法には、知事選と住民投票が重ならないよう最大限調整するとの付帯決議が付いた。法的拘束力はない。それでも、法成立当日に同日実施の考えを打ち出した。

日経は「拙速な国会運営」で「熟議を逸した」と批判

 かつてなら、こうした発言は「強気だな」で終わったかもしれない。しかし今は違う。維新は自民との連立で国政与党となり、衆院では圧倒的な議席を持つ政権の一角を担っている。だからこそ、この発言は単なる威勢のいい言葉では済まない。実際に権力を握る立場からの「誇示」として聞こえてくる。そこに、今の政治状況が表れている。

維新の吉村洋文代表(左)と高市首相 Ⓒ時事通信社

 最近、各紙を読み比べていると、繰り返し目にする言葉がある。「国会軽視」である。副首都法をめぐる一連の動きを見ていると、この言葉は維新だけに向けられているものではないことにも気づく。高市首相の国会運営についても、同じ言葉が繰り返し使われていた。

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 読売は「謙虚さを備えた政権運営」を求め、「説明を尽くさねばならない」と注文を付ける。日経は「拙速な国会運営」で「熟議を逸した」と批判し、「国会軽視にも映る姿勢は将来に禍根を残す」と警鐘を鳴らした。毎日は「説明責任を果たさぬまま」「独りよがりが分断を深めた」と指摘し、朝日は「国会軽視」と与党の「数の横暴」が今国会を象徴したと総括している。

 しかし高市氏は国会への対応を問われ、「反省点は特にない」と言い切った。「国会軽視」がどちらにも語られる高市首相と維新の与党タッグ。ここまでくると、与党合意書には政策だけでなく、「政治手法」まで書いてあるのかと思えてくる。

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