国税記者として活躍する朝日新聞記者・市田隆氏が、巨額追徴課税の舞台裏を明かす。
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近鉄百貨店に追徴課税8億円
近年、転売目的の外国人客に免税品を販売したとして、国内の百貨店やドラッグストアが追徴課税されるケースが、東京や大阪で相次いでいる。
百貨店の消費税の申告漏れでは、三越伊勢丹が約7億円、高島屋が約5億7000万円、大丸松坂屋百貨店が約4億3000万円、阪急阪神百貨店が約2億円、東武百貨店が約9000万円と、大手が軒並み追徴課税されている。
私が大阪で取材したケースでは、近鉄百貨店(本店・大阪市)が2022年2月期までの4年間に約7億円の消費税の申告漏れを大阪国税局に指摘されたことを2024年2月に報道した。転売目的など免税要件を満たさない外国人客への化粧品などの販売があったとされ、過少申告加算税などを含む追徴税額は約8億円に上った。国税局は4年間に購入された七十数億円分の商品が国内外で転売されたとみており、免税販売分の消費税について申告漏れにあたると判断した。
化粧品売り場を調査官が監視
主な舞台になったのは、大阪市・JR天王寺駅周辺の商業地の中心にある近鉄百貨店「あべのハルカス近鉄本店」(阿倍野区)だ。2022年より前の時期、大阪国税局課税第一部・消費税担当などの調査官らが連日のように訪れ、免税販売現場の監視を続けていた。2022年ごろまではコロナ禍で訪日客が減少していたのに、同店の化粧品売り場に中国人客らが行列を作っていたからだ。客の多くが免税販売の上限(50万円)ギリギリの49万円分の高級化粧品を大量購入していたことが確認された。中には売り場に台車を持ち込んで購入商品を運ぶ客もいた。
