新卒であれ中途であれ、人は「何のためにこの仕事をするのか」という目的を見失うと、たちまち行き詰まります。ここで「理念の大切さ」を語れるかどうかが分かれ道です。単なる「業務命令」としてではなく、経営理念という会社の大きな目的と、本人の人生や価値観、キャリアの文脈を紐づけて、今の仕事の「意味」を翻訳して伝えること。
この理念共有と説明責任を果たすことなくギャップを放置することは、上司の明確な職務怠慢に他なりません。
いくら優秀な人材でも入ったばかりで「放置」はきつい
致命的ミス2:忙しさを言い訳にした「無関心」と「放置」
もう一つの致命的ミスは、現場の忙しさを理由にした「放置」です。
多くの職場は現在、プレイングマネージャーであふれ返り、極限状態の忙しさにあります。新しいメンバーが配属されても、じっくりコミュニケーションをとる時間がありません。すると、昭和の価値観を引きずった上司や先輩は、無意識のうちにこう考えてしまいます。
・新入社員に対して
「自分も新人時代は放置されて、先輩の背中を見て育った。お前も自分で仕事を見つけて這い上がってこい」
・中途社員に対して
「即戦力として採用されたプロなんだから、いちいち教えなくても勝手にキャッチアップして動いてくれ」
しかし、この育成・受け入れスタイルは現代では全く通用しません。いくら優秀な中途社員であっても、新しい環境や人間関係の中では最初は「孤独なよそ者」です。放置されることを「自立を促されている」「裁量を任されている」とは受け取りません。彼らにとって放置は「自分は歓迎されていない」「このチームには自分の居場所がない」という強烈な孤立感に直結します。心が折れるのは時間の問題です。
では、忙しい現場はどうすればいいのでしょうか。手取り足取り教える必要はありません。解決策は極めてシンプルです。それは、日々の業務の中で意図的に「関係構築」を図り、「興味関心を示す一声」をかけることです。