日本商工会議所の小林健会頭(77)が「週刊文春」の取材に応じ、食料品の消費減税に伴う財源の確保を政府に強く求めた。“財界のドン”としても知られる小林氏の発言は関連法案を審議する臨時国会での議論にも大きな影響を及ぼしそうだ。
穴埋めとなる具体的な財源が明示されていない
政府は8月5日、食料品の消費税率を来年4月から2年間に限って、現行の8%から1%に引き下げる方針を閣議決定した。
「2年間で約10兆円の税収減が見込まれます。消費税は社会保障費の財源として使われていますが、高市早苗首相からは穴埋めとなる具体的な財源が明示されていない。そのことも、財政悪化への市場の懸念を助長しています」(経済部デスク)
9月1日には、債券市場で長期金利の指標となる10年物国債の利回りが一時3.0%を突破。1996年9月以来30年ぶりの高水準を記録した。
日本企業の99.7%を占める中小企業のための団体
そうした中、日本経団連、経済同友会と並ぶ3大経済団体の一角、日本商工会議所(日商)の小林健会頭が「週刊文春」の取材に応じた。
小林氏は三菱商事社長、経団連副会長を経て、2022年に日商会頭に就任。各地の商工会議所を会員とする日商は、日本企業の99.7%を占める中小企業のための団体とも言われる。
「『減税は極めて慎重に』と求めてきたんです」
「まず中小企業では、経理面など膨大な事務作業が必要になる。それから価格転嫁の問題。減税するわけだから、その分値段を下げなきゃいけない。でも、原材料費も上がっている。採算が悪くなってしまいます。そうした要素を踏まえ、『減税は極めて慎重に』と求めてきたんです」(小林氏)
さらに、「消費減税に踏み切るなら」としたうえで、こう続けた。
「しっかりと財源を出すこと。消費税は社会保障の安定財源です。やると決めたのならそこに影響がないようにしないといけない」
《9月9日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および9月10日(木)発売の「週刊文春」では、小林氏とのやり取り全文のほか、すかいらーく会長が指摘する外食産業への影響、リフレ派で知られる日銀審議委員の居眠り問題、住宅ローンの負担増や不動産バブルの終焉など、サナエノミクスの“病巣”について詳報している》


