「言葉の一つひとつに鳥肌が立つような思いでした」
自民党・木原誠二氏の妻・X子さんの元夫である安田種雄さん(享年28)が、2006年に不審死を遂げた「木原事件」。「週刊文春」取材班のM記者は、重要参考人・Y氏が告白した衝撃をこう振り返る。
事件発覚後に一度は捜査が終結するも、2018年に再捜査を開始。しかし突如捜査がストップしたと遺族は証言している。事件から20年の節目を迎えた今年、これまで一切のメディア取材を拒み続けてきたY氏が、ついに「週刊文春」のインタビューに応じたのだ。
2023年7月、「週刊文春」が木原事件を報じて以降、取材班は警察関係者をはじめ、数多くの関係者を取材してきた。しかし、どれだけ周囲の裏付けを取っても、どうしても埋まらない空白があったという。事件当夜、X子さんに呼ばれて現場へ駆けつけ、証拠隠滅に関わったとされるY氏自身の証言だ。
「3年前もY氏を張り込み、何度も接触を試みました。しかし当時は『自分みたいな小さな存在はすぐに潰されてしまう』と恐怖を口にし、核心について語ることはありませんでした」(M記者)
そのY氏がなぜ今年、口を開いたのか。20年という歳月の経過と「自分が死んだら事件が迷宮入りしてしまう」という強い危機感を20時間の独白の中で明かしている。
Y氏が明かしたのは、あまりにも鮮明で、寒気がするほどの当夜の記憶だった。Y氏は事件当日の出来事について、こう語っている。
携帯が鳴ったのは、あの日の夜9時頃です。電話に出ると、X子はこう切り出しました。
「種雄君を刺しちゃった」
彼女は歯の根をガタガタと震わせていて、明らかにパニック状態です。(「週刊文春 電子版」2026年8月5日配信)
「事件は4月の夜ですから、寒さで歯が鳴るわけではない。極限状態の緊張と恐怖で震えていたという描写一つをとっても、当事者にしか語れない凄まじいリアリティがありました。あの夜の現場で何があったのか、ぼんやりしていた輪郭が一気にくっきりと浮かび上がった瞬間でした」(M記者)
さらにY氏は、警察の再捜査でも押収されていなかった「X子さんから送られた80通以上の手紙」と「4冊の獄中ノート」という物証を「週刊文春」に提供した。二人が共有していた“決して明かせない秘密”と、服役中にX子さんが政治家・木原氏と出会い、過去を捨てていく過程の葛藤が克明に記録されていた。「週刊文春 電子版」では重要参考人Y氏の20時間の独白、「週刊文春」に提供した証拠品の詳細、元取調官が明かした覚悟などを詳しく報じている。


