もしまた金田一を演じられるなら……
撮影は、過去の『八つ墓村』にも登場する岡山県の広兼邸や、現地の鍾乳洞で行われた。
「たどり着くまでかなり時間がかかるので、実物を見た時は“おお、ここかあ”という感動がありました。でも実際にその場所で撮影していると、歴代の『八つ墓村』を演じてきた方の匂いや空気がまだ残っている気がして、勇気をもらえたのと同時に、歴史の一部になれた誇らしさもありました。それから、先に岡山のロケがあり、現場の空気を感じ取った上で京都でのスタジオでセット撮影に臨む、という順番でしたので、とてもやりやすい環境を作っていただけました」
『八つ墓村』は過去の落武者の怨念や、祟りなど迷信を信じる村人など、土俗的な怪談要素も強い作品だ。歌舞伎の舞台でも怪談を演じることが多いであろう松也にとって、恐怖描写のある作品を演じる際に留意する点はどこにあるのだろう。
「特に舞台に関しては、間と空気の作り方です。“来るぞ、来るぞ”っていう雰囲気を持たせて、見事に驚かせるまでの空気感は難しいものがあるので、かなり考えます。映像に関しては、今回は清水監督の計算の中で僕らは動いているので、リアクションさえしっかりすれば大丈夫ですが、舞台は生ですので、少しでも失敗して計算が狂うとコメディになりかねない。ホラーと喜劇って、結構近いところにあると思っていますので、上手く驚かせられるか? という恐怖や緊張感は舞台のほうが強いかもしれません」
最後に、松也金田一でシリーズ化されるとしたら、次はどの作品を演じてみたいかを聞いてみた。
「清水監督で第2弾も……と考えると、定番じゃない作品で行きたいですよね。僕は鹿賀丈史さんが金田一を演じた『悪霊島』が好きなんです。思い切りホラーに振って作られそうな内容ですし、大掛かりな話になりそうですので演じてみたいですね」
おのえ・まつや 1985年生まれ。東京都出身。歌舞伎俳優として自ら企画・主演・演出した歌舞伎「刀剣乱舞」にも取り組む一方、『新幹線大爆破』『Demon City 鬼ゴロシ』(ともに25年)などの映画に出演して注目を集める。来年3月から主演・演出を務めるミュージカル「『RRR』Based on SS Rajamouli’s ‘RRR’.」の公演が控える。
INTRODUCTION
ミステリ界の巨匠・横溝正史が生み出した、日本の誇る名探偵・金田一耕助。その初登場から80年にあたる今年、現代を舞台にした新たな『八つ墓村』がスクリーンに登場。金田一役には尾上松也、連続殺人事件に巻き込まれる青年・辰弥役に奥智哉、森美也子役には堀田真由、小竹・小梅役に高島礼子、田治見久弥・要蔵役に滝藤賢一というキャスト陣の演技と、「呪怨」シリーズなどで日本ホラー映画界を牽引してきた清水崇の演出で、まったく新しいかたちの「八つ墓」の恐怖が甦る。
STORY
就職未定の大学生・井川辰弥(奥智哉)のもとに舞い込んだのは、幼いころに別れた母が、岡山県の山奥で亡くなったという知らせだった。道中で出会った奇妙な探偵・金田一(尾上松也)とともに、森美也子(堀田真由)という未亡人に誘われて「八つ墓村」を訪れた辰弥は、名家・田治見家の遺産相続人であることを知り、村に滞在することとなる。それが、悪夢の始まりだとは知らずに……。
STAFF & CAST
監督:清水崇/出演:尾上松也、奥智哉、堀田真由、高島礼子、滝藤賢一/2026年/日本/117分/配給:松竹、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント/©2026「八つ墓村」製作委員会 ©Yokomizo Seishi/KADOKAWA/2026年9月18日より全国公開。
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