今年6月、USJのキャスティングチームがゾンビ役を募る際に送った「オファーメール」にも、次のように記載されている。
<報酬:¥13,000- / 日
※交通費・源泉税・消費税・諸経費込み
※本番期間だけでなくリハーサル日も上記日額となります>
<拘束時間はシフトによっては12時間前後になる場合もあります>
最低賃金法やフリーランス新法に抵触する疑い
単純計算だが、1万3000円の報酬を拘束時間の12時間で割ると、時給は約1083円。USJがある大阪府の最低賃金は1177円で、10月1日からは1231円に引き上げられる。
アクターたちは労働契約ではなく、業務委託契約を結んでいるため、最低賃金法は適用されないものの、法的な問題はないのか。
坂の上社労士事務所の前田力也・特定社会保険労務士は、「労働契約か業務委託契約かにかかわらず違法性が疑われる」と指摘する。
「出演時間や場所の指定に加え、演技の細かい指示など具体的な指揮命令下にある働き方は労働基準法上の労働者に該当する可能性が極めて高く、労働契約を結ぶべきです。その場合、最低賃金法違反や労働基準法違反(割増賃金の不払い)となり、過去に遡って未払い賃金の支払い義務が生じます。
また、業務委託契約だとしても、実質的な拘束時間に見合わない著しく低額な報酬を押し付けている場合、フリーランス新法や独占禁止法上の優越的地位の濫用(買いたたき)に抵触する可能性が高い。立場の弱さにつけ込んだ不当な契約は民法第90条(公序良俗違反)に反し、法的に無効とされる余地すらあります」
さらに、出演者たちを悩ませているのがシフトの問題だ……。
この続きでは出演者による告発のほか、USJ側の見解、「週刊文春」が入手した過酷な労働条件が記された内部資料を詳しく報じている。記事の全文は現在配信中の「週刊文春 電子版」で読むことができる。


