1990年5月に起きた「足利事件」(冤罪事件)によって浮かび上がったのが、北関東連続幼女誘拐・殺人事件だった。いずれも幼女が被害者となった5つの事件。1979年~1996年までに、栃木県足利市と隣の群馬県太田市で似た手口の事件が相次いで発生。いずれの事件も未解決であることから、5件は同一犯による犯行の可能性があることが浮上。警察庁も「同一犯による犯行の可能性は否定できない」としている。

 NHK総合テレビで9月23日放送の「未解決事件」File.19では、北関東で起きた5件の未解決事件の真犯人を追うとともに、冤罪を引き起こす引き金となり、真犯人に迫るカギともなる、警察のDNA型鑑定の闇に迫る。(全2回の2回目)

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半径10キロ圏内で起きた5つの未解決事件…同一犯の可能性も

栃木県足利市と群馬県太田市の半径10キロ圏内で起きた5つの事件 ©NHK

 実は栃木県足利市と、隣の群馬県太田市、その県境を中心とした半径10キロ圏内では5人の女の子が事件に巻き込まれ、いずれも未解決だ。

1979年 福島万弥ちゃん  5歳(栃木県足利市)殺害
1984年 長谷部有美ちゃん 5歳(栃木県足利市)殺害
1987年 大沢朋子ちゃん  8歳(群馬県太田市)殺害
1990年 松田真実ちゃん  4歳(栃木県足利市)殺害(※足利事件)
1996年 横山ゆかりちゃん 4歳(群馬県太田市)行方不明

 5つの事件の手口には類似点も多い。

・いずれも幼女を狙った犯罪
・誘拐現場がパチンコ店(3件)
・遺体遺棄現場が河川敷(3件)
・犯行が休日や週末(5件)

 こうしたことなどから、警察庁は5つの事件が「同一犯による犯行の可能性は否定できない」としている。

複数の事件の現場となった渡良瀬川(栃木県足利市) ©NHK

20年にわたり真犯人を追い続けたジャーナリスト

 今回、NHKはジャーナリストの清水潔氏を取材班に加え、共に事件の真相に迫った。

ジャーナリスト・清水潔氏 ©NHK

 清水氏は元日本テレビの記者で、20年にわたって足利事件をはじめとする5つの事件を取材、真犯人とみられる男の行方を追ってきた。