『いつも機嫌よくいられる本』(岡崎かつひろ 著)

 戦争、大規模な自然災害、物価高、SNS上に溢れる言葉の応酬など、何かと心穏やかでいられない事象が続く昨今。さらに仕事やプライベートのあれこれが加われば、「いつも機嫌よく」というわけにはなかなかいかない――。

 そんな今を反映するかのようにヒットしている本書。仕事、人間関係、お金、メンタル、時間とどう向き合い、どう付き合っていけば人はいつも機嫌よくいられるのか、その29のコツを紹介している。

 著者は20代後半で起業し、途中、車上生活をせざるを得ない困難に見舞われながらも事業を拡大、現在は講演家、ビジネス書作家として活躍中だ。

ADVERTISEMENT

「著者とは10年以上の付き合いになるのですが、彼はいつも本当にニコニコしていて、怒ったり、悪口や愚痴を吐いたりするのを一度も見たことがないんです。経営者ならではの苦労や苦悩がきっとあるにもかかわらず……。著者に聞くと、その背景には長年に渡る『自分で自分の機嫌を取る方法』の模索がありました」(担当編集者の小寺裕樹さん)

 たとえば私たちがついやりがちな「他人との比較」は、幸福度を低下させることが心理学や行動経済学の研究で繰り返し示されているという。幸福度が下がれば機嫌よくはいられない。そこで比較のストレスを避けるために著者が提案するのが《私よりすごい人なんて腐るほどいるけど、私という生き方をしている人は、世界でひとりしかいない》と考えてみる習慣付けだ。

「本書で紹介しているコツはどれも著者の経験に裏打ちされています。たとえば本づくりの過程で、著者は毎週月曜日にそこまでに出来た分の原稿を送ると約束してくれました。いつもはまとまった量の原稿が届きましたが、ある週はよほど忙しかったのでしょう。2行だけの原稿が送られてきたことがありました。でも毎週月曜日に送るという点はコミットしてくれたわけで、この方は本当に信用できると思えた。本文に『人との約束は絶対守らなければいけない』というくだりがありますが、著者はそれを体現しています」(小寺さん)

 読者層は10代から80代までと幅広い。大阪・鶴見にある正和堂書店の店員さんがSNSにあげた《結局、機嫌がいい人は、最強だと思う》という感想も大きな反響を呼んだそうだ。

2026年2月発売。初版1万部。現在6刷7万8000部(電子含む)

いつも機嫌よくいられる本

岡崎 かつひろ

すばる舎

2026年2月13日 発売