さらに気になったのが、国会運営をめぐる人事だ。新しい国会対策委員長には村井英樹氏が抜擢された。村井氏は、首相や閣僚の国会答弁が多すぎるとして、国会審議の効率化を唱えてきた人物だ。

高市首相の不興を買ったとの見方も

 参院では石井準一幹事長が交代した。石井氏は野党の協力も得ながら審議を進めてきたが、その手法が高市首相の不興を買ったとの見方も報じられている。高市首相は国会での議論をもっと効率化したいのか。それとも、議論そのものにあまり時間をかけたくないのか。今後の国会を見るポイントになりそうだ。

 最後に気になるのが林芳正氏である。改造前の9月11日、産経新聞は「高市首相が林総務相に留任打診」と独自記事として報じた。ところが結果は、林氏は閣外となった。産経は今度は「林氏閣外 総裁選に火種」と報じた(9月18日)。結果だけ見れば記事は外れたことになる。人事ニュースの難しさがある。

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林芳正氏 ©時事通信社

 毎日新聞の伊藤智永専門編集委員は「林芳正氏に期待する」というコラムを書いていた。「反高市」になることより、林氏に議論を起こす役割を期待している。伊藤氏は、今は「強く、素早く、派手で、分かりやすい発信」が人々を引きつける時代だとしたうえで、林氏がそんなスタイルに変身するのは「無理だし似合わない」と書く。だからこそ、「持ち前の語り口のまま大いに議論を起こしてもらいたい」というのだ。そして、こんな一文もある。

「議論のない政治はつまらない」

 誰が選ばれたのか。誰が外れたのか。その人がその後、何をするのか。そこまで見てこそ、人事の「妙」なのかもしれない。

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