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ロッテ・岡田幸文引退で思い出したデビュー戦の興奮

文春野球コラム ペナントレース2018

2018/10/13

「もう一度、ファンの皆様にバク宙を」

 場内1周を終えた最後に私は岡田に一つ、お願いをした。「もう一度、ファンの皆様にバク宙を披露してくれないか。あの日のように」。岡田も日本一を決めたあの日を思い出したのだろうか。満面の笑みを見せ、華麗なる技を見せてくれた。

バク宙を披露した岡田幸文 ©梶原紀章

 別れを惜しんでいたスタンドから大きな歓声が沸き起こった。きっと。ファンの皆様はあの夜の事を思い出してくれたのだと思う。2010年11月7日。延長十二回に岡田は右越えの三塁打を放ち、試合を決めた。長い長い夜だった。あれから月日は流れた。ガムシャラに日々を生きてきた若者はユニフォームを脱いだ。「悔いはありません。幸せでした」と言い切った。超満員に膨れ上がったスタンドから惜しみない拍手を受けながら、幸せな野球人生に一つの区切りをつけた。あれからそれほど月日が流れたのは未だ信じられない自分がいる。でも今、目の前に広がる光景こそが現実だ。お疲れ様。そしてありがとう。力強く握手をしてただただ、労をねぎらった。これから始まる第2の人生でどのような輝きを見せてくれるのか楽しみだ。

梶原紀章(千葉ロッテマリーンズ広報)

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