15歳で息子を出産した横井桃花さん(インタビュー当時20歳・現在24歳)。中学を卒業したばかりの彼女は、未婚のまま一人で子どもを育てていくことを決めたが、相手からの養育費はなく、金銭的に苦しい生活を送ってきたという。

 当時5歳だった息子の幸希くんは、現在9歳になった。妊娠の発覚から出産に至るまでの経緯、そして相手の男性との関係はどのようなものだったのか。4年前のインタビュー内容を交えながら、小学3年生になった幸希くんとのその後の状況もあわせて、全3回にわたってまとめていく。 

息子・幸希くんと桃花さん(生後2ヶ月の時)

彼からは「里子に出しなさい」と言われました

 横井さんが妊娠に気づいたのは、中学3年生の11月頃であった。生理が止まり、つわりのような症状が出始めたことで、「妊娠したかも」という予感を抱いたという。インターネットで調べるうちに、自身の症状が妊娠の兆候とほとんど当てはまることから、その確信は強まっていった。

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 相手の男性にはすぐに「妊娠したかも。どうするの?」と相談した。同い年だった彼は「産んで育てよう」と口にしたが、横井さんには、それが現実を考えた上での言葉ではないように感じられた。

 彼女は自ら、「病院に行ったらいくらかかる」「中絶するにはいくらかかる」「出産するにはいくらかかる」「育てるにはいくらかかる」といった情報を調べ、ノートに書き出して彼に見せた。しかし、彼の反応は「大丈夫っしょ。育てればよくね」という軽いものだった。真剣に向き合ってもらえない状況に、横井さんは一人で苦しみを抱え、「産むんだったらあなたから私の親と自分の親に伝えてください」と告げた。

 だが、彼はすぐに行動を起こさず、時間だけが過ぎていった。中絶が可能な期間が迫る中、横井さんの焦りは募るばかりだった。

 双方の親に事実が伝わったのは、中学を卒業した後のことだった。もともと家族ぐるみの付き合いがあったため、その日も両家で集まって食事をする予定だったという。彼がまだ到着していない時、お互いの母親から「もしかして妊娠していないよね?」と問われ、横井さんが「実は……」と打ち明けると、その場の空気は一変した。

 翌日、すぐに病院へ向かった。横井さん自身は、お腹があまり大きくなかったこともあり、妊娠5ヶ月未満だろうと考えていた。しかし、医師から告げられたのは「妊娠8ヶ月です。今すぐ出産の準備をしましょう」という衝撃的な事実であった。その時点で、中絶という選択肢はすでになくなっていた。

 シングルマザー家庭で育った横井さんは、母親に迷惑をかけたくないという思いから、高校には進学せず働くことを決めていた。妊娠が判明する前から、その意思を母に伝えていたという。

 出産に向けて、彼の家族と1ヶ月間の話し合いが持たれた。子育てや養育費、認知について話し合う最中、彼と2週間ほど連絡が取れなくなった。横井さんが彼の母親に連絡すると、「今息子と話し合っているから少し待って」と返信があった。

 そして数週間後、再び両家族で話し合いの場が設けられた。そこで彼は、横井さんに対して「里子に出してください」と伝えたのである。

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