映画『昨夜は殺れたかも』は、お互いを愛するあまり殺意を抱いてしまう、狂気に満ちた夫婦愛を描いたサスペンスミステリー。吉野北人が、元ヤクザという過去を隠して人材派遣会社で働く愛妻家のサラリーマン・藤堂光弘を演じた。
脚本を読んで、愛し合っている夫婦が勘違いを重ねて、ついには殺意まで抱いてしまう展開に、かなり振り切った内容だなと思いました。でも、読んでいてすごく面白かったですし、コメディ要素のあるお芝居に興味があったので、率直に「やってみたい」と思いました。
現場で自然に仲良くなれた空気感が、お芝居にも出ている
──光弘をどう捉えましたか?
光弘は元ヤクザで、泥臭い男らしさや、自分が信じたことを貫くまっすぐさがあります。一方で、妻の前ではすごくチャーミング。その二面性も面白いと思いました。最初の本読みでは、“元ヤクザ”という過去を隠していることを意識して、少しクールなイメージで演じたんです。でも、松木(創)監督から「もっと元気なほうがいい」と言われて。表情やセリフの言い方を少し大げさにして、格好つけず、振り切ったほうがこの作品には合うんだと思いました。
──鈴木愛理さんとの夫婦役はいかがでしたか?
鈴木さんは僕から見たら“アイドル”。どんなふうに関係性をつくっていけるのか緊張していました。でもお会いしてみたら、すごく明るくて気さくな方で、一気に距離が縮まりました。
撮影に入る前からアクション練習や台本の読み合わせでもご一緒して、後半の長ゼリフの場面は、監督も含めた三人で『お互いに食い合うくらいでもいいんじゃないか』と相談しながら作りました。現場で自然に仲良くなれた空気感が、お芝居にも出ていると思います。
共演者のみなさんともすぐに打ち解けて、工藤(阿須加)さんとは、ドローン撮影のときになぜかみんなでドローンの音真似をするなど、本当にくだらないことで笑っていました(笑)。大先輩なのに友達のように笑える、楽しい現場でした。
──鈴木さんとは主題歌「ゾンビ・イン・ラブ」のMVでも共演されています。
最初にデモを聴いたときは、これまであまり歌ったことのないジャンルでしたし、THE RAMPAGEではまずやらないような振り付けだったので、「歌って踊れるかな……」と不安になりました。でも、鈴木さんとリハーサルやレコーディングをご一緒するなかで、歌に向き合う姿勢に刺激を受け、僕も思い切って振り切ることができました。


