宇野千代さながらに「恋多き女」

 女優・タレントとして第一線を走り続けてきた加賀は、「恋多き女」として有名だ。もっとも世間を騒がせたのは、俳優・石坂浩二との熱愛だろう。

 2人は、舞台やドラマでの共演をキッカケに1960年代に交際し、結婚も噂されるが破局。2017年放送のドラマ『やすらぎの郷』(テレビ朝日系)で共演し、石坂の元妻・浅丘ルリ子も作品に出演していたことで話題を集めた。

 30歳のときにフジテレビのプロデューサーと結婚したが、5年ほどで離婚。30代、40代の頃には人目を忍ぶ恋や、息子のような年齢の男性との恋もあったようで、自由奔放に恋愛を楽しんできた。現在は、演出家の清弘誠と事実婚生活を続けていることを公表している。

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和製ブリジット・バルドーと呼ばれ、恋愛経験も豊富 ©文藝春秋

 恋愛事情以外にも、プライベートを赤裸々に明かしてきた。

 50代の頃に経験した更年期では、ひどい汗で下着を1日に3組ほど取り替える生活をしていたことを「週刊文春WOMAN 2021年 秋号」で明かした。過去のスキャンダルから身体の悩みまで包み隠さず語る潔い姿勢が、多くの女性ファンから深い信頼を得ている。

 大ベテランとなった近年も芝居活動は衰えることなく、2021年公開の主演映画『梅切らぬバカ』では、54年ぶりに主演を務め話題を集めた。今年8月に特別編が放送された話題のドラマ『しあわせは食べて寝て待て』(NHK総合)では、主人公が借りた部屋の大家で、物語の舞台となる団地で長く暮らす90歳の美山鈴を担当。人生を楽しむ天真爛漫なお婆ちゃんを自然体で演じ、人気キャラを作り上げている。

 その他、10月3日から配信している俳優・松重豊が企画プロデュース・脚本・監督を手がけた『おいしいのつくりかた』では、のんが演じるヒロインの祖母を担当するなど、地上波や配信を問わずさまざまなジャンルの話題作に出演している。加賀が、現在でも人気が高いのはなぜなのか? テレビ関係者がその魅力を解説した。

54年ぶりに映画主演を務めた『梅切らぬバカ』(Amazonより)

「80代になっても演技力とビジュアルに衰えがないですよね。大ベテランながら最近のドラマや映画にも目を通しており、制作サイドの意図をすぐに汲み取ってくれると評判です。82歳とは思えないほど芝居勘が良く、意思の疎通もスムーズなので作品にキャスティングされることが多いのでは。大物女優なのに偉そうにすることもなく、共演者やスタッフと楽しそうに仕事をしている人柄の良さも、仕事が途切れない秘訣なのかもしれません」

 いくつもの経験をへた80代だからこそ表現できる魂のこもった演技に、今後も注目したい。

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