武部新農林水産相(56)は11月6日の閣議後記者会見で、2014年と2021年の衆院選期間中に国の公共事業を受注していた企業4社から計85万円の寄付を受け取っていたとする「週刊文春」の報道について、「国からの公共事業を請け負っていた事実を確認した」と述べた。「週刊文春」の取材に対しては、当時請負工事があった認識はない旨の回答をしていたが、一転して認めたことになる。

 あわせて返金については以下の通り記者会見で言及した。

「平時の政治活動に対して寄付をいただいたものではありますけれども、選挙期間中にいただいたものであるため、国民の皆様の政治に対する疑念を生じさせないよう、返金を行います」

 突如として返金の意向を示した武部農相。一体、どのような記事内容だったのか。当該疑惑について報じた11月3日配信の「週刊文春」記事を再公開する。

 武部新農水相(56)が、衆院選に際して公選法に抵触する違法な寄附を受け取っていた疑いがあることが「週刊文春」の取材で分かった。総額は85万円にのぼる。

「週刊文春」は武部農水相を巡り、2024年衆院選でフリーカメラマンに86万円を支払った運動員買収問題や、2014年と2017年の衆院選で3000万円にのぼる裏金を作った疑いなど、これまでに5つの違法疑惑を報じてきた。

初入閣を果たした武部氏 ©時事通信社

 10月20日の「スクープ速報」では、2024年衆院選の公示日当日に、公共事業を受注している企業から献金を受け取っていたことを指摘。公選法違反の疑いがあると報じた。

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 武部氏はこの報道を受け、寄附を返金して陳謝したものの、「平時の政治活動への寄附でいただいた」として、公選法違反については否定した。

 だが、今回発覚したのは、2014年と2021年の衆院選でも違法な寄附を受け取っていた疑惑である。

 武部氏が代表を務める「自由民主党北海道第十二選挙区支部」の政治資金収支報告書によれば、2021年10月20日に選挙区内の美幌町にある建設会社「A」から15万円の寄附を受け取っている。この日は公示日翌日であり、衆院選の選挙期間中だ。

2021年の衆院選にて(武部氏のSNSより)

 今年で創業90年を迎えるA社は、北海道建設業協会のHPでも<公共事業を中心に道路、河川、農業土木、建築工事を手掛けています>と紹介されたように、多くの公共事業を請け負ってきた。

 2021年5月には、地元の湧別川や渚滑川などの堤防補修工事を1億2000万円超で受注している。発注者は国交省の北海道開発局内にある網走開発建設部。つまり、国の公共事業を請け負っていたのだ。