女性芸人とぬるぬるバトルも……
彼女はそれまで“アイドル・須田亜香里”のイメージを保つため、人間味を出すことをタブーとしてきたという。それだけに、総選挙のステージで弱音を吐いたことで、アイドルをやめるとまで思い詰める。しかし、それを思いとどまったのは、直後に生出演したラジオのレギュラー番組(MBS『アッパレやってまーす!』)がきっかけだった。
その番組中、正直な気持ちを語った須田は、総選挙で「“神7”(かみセブン。ここでは上位7名を指す)に入ったとき用のスピーチも用意してたのに!」と明かしたところ、共演者のよゐこの濱口優が「じゃあ、ここでそのスピーチをしてみよーぜ!」と提案してくれた。これを受けて彼女は、ここなら何を言っても楽しくしてくれるという安心感もあり、思い切って幻のスピーチを発表する。このとき、いじってもらったおかげで、《「今回の選挙の結果も、いつか本当に“おいしい”って笑える日が来るのかな」と思えた》という(須田亜香里『コンプレックス力 ~なぜ、逆境から這い上がれたのか?~』産経新聞出版)。
挫折を経験して須田は一段とたくましくなった。翌16年の総選挙
「30歳までアイドルグループで活動していく」
先述のとおり、須田は今夏、松井珠理奈不在のなかでグループを牽
目下の目標は、SKEとしては「毎年ナゴヤドームに立てるグループになること」、そして個人としては「30歳まではアイドルグループで活動していくこと」。ここ数年、往時の勢いを失っていたSKEも最近になって盛り返しつつあるものの、ナゴヤドームでのコンサートは2014年以来実現していない。そのなかにあって、須田が30歳までグループにいると宣言したことは何より心強い。写真集でも、ロケ先のキューバの子供たちに見せていたように、その笑顔でファンをなごませ、苦境も乗り越えてきた彼女が、これからどんなふうにSKEを導いていくのか楽しみだ。