【大山くまおからの推薦文】
今週の代打は、ベストセラー『タモリと戦後ニッポン』の著者であり、文春オンラインでも活躍中の近藤正高さんです! 愛知県在住で生粋のドラゴンズファンであり、SKE48ファンでもある近藤さんに両者の深い関係について、熱く語っていただきました。
アイドルグループと野球チームの共通点
今年4月、中日ドラゴンズの応援大使に、同じく名古屋を拠点とするアイドルグループ・SKE48が就任した。5月17日にはSKEのエース・松井珠理奈が始球式を行なったほか、交流戦の開幕シリーズでは、ナゴヤドームにメンバーが来場し、イニング間などで試合を盛り上げた。
SKEのようなアイドルグループと、野球チームには案外共通点が多いかもしれない。実際、SKEを含むAKB48グループの総合プロデューサーである秋元康は、よく高校野球を引き合いに、無名の高校の野球部が一生懸命練習して、やがて予選を勝ち抜き、甲子園に出場し、さらには優勝する……といったストーリーをAKBに重ね合わせていた。SKEファン歴8年の自分も、グループの活動を追っていると時折、プロ野球の特定のチームを応援しているのと似た感覚を覚えることがある(ちなみに私は一応、30年来のドラゴンズファンで、1999年と2006年の優勝は球場で見届けてもいる)。
メンバーも選手も、抜けたり入ったりを繰り返すが、いったんグループやチーム自体のファンになると応援することをやめない。むしろファン歴を重ねるほど、メンバー個々人よりもグループ(チーム)への愛着が湧いてくる。新しくメンバー(選手)が入って来ると、グループ(チーム)に対しどんな貢献をしてくれるのか期待したりもする。
当のアイドルからしても、野球にはシンパシーを感じるところが多いのか、SKEのメンバーにも野球ファン、ドラゴンズファンが目立つ。たとえば、今年のAKB48グループの選抜総選挙で2位となった須田亜香里は、山本昌がまだ現役だった2013年に雑誌で対談したこともあり、ずっと彼を尊敬し続けている。
また、日高優月(ゆづき)は東海ラジオのスポーツ情報番組『ドラヂカラ!!』にレギュラー出演するなど、グループ随一のドラゴンズファンとして認識されている。特技にも選手のモノマネをあげ、今月5日に出演した「TOKYO IDOL FESTIVAL」のステージでも、自己アピールとして平田良介のバッティングフォームを披露していた。これは彼女のモノマネの十八番で、そのしぐさがシェイクしているように見えることから、「シェイク日高」の異名もとる。