みんなで同じものを同じときにせーので
――とてもリアルタイムを重視してるんですね。
「毎週土曜の25時に“お祭り”を作る! ということを意識したんです。それをしないと1クール50本以上オンエアされるアニメの中に埋もれてしまう。だからテレビも配信も全て同時刻で流すという点と、事前に告知などで一切映像を見せない点にはこだわりました。みんなで同じものを同じときにせーので観ることで、ツイッターのトレンドに入ったりSNSを賑わすことができるんです」
――新しい形のお茶の間を作り出したんですね。
「今のアニメってテレビと配信のタイミングをずらしますよね。『見逃し配信』みたいに。でも配信って好きなときに観れるメリットがある一方で、あんまり人と話が合わせられないデメリットもあるんです」
人の心理が動いているときに商品を出す
――この作品を通して、得られた教訓はありますか?
「人間の集団心理というものは怖い、ということですね。オンエア期間中はDVDなど売り切ったんですが、終わったら人がパーッといなくなる。9月に幕張でやったイベントも正直、客入りはそんなに良くはありませんでした。やはり“鉄は熱いうちに打て”と言いますか、人の心理が動いているときに商品を出すことが今は一番大切ですね」
須藤Pが「やってよかったと思うのと同じくらい、やらなきゃよかったと思う作品」と語る『ポプテピピック』。まさにスマホが普及した今をそのまま取り込んだ地獄の新感覚アニメだ。来年4月1日エイプリルフールの特番でもやはり、視聴者の度肝を抜くコンテンツを用意しているという。次なる“祭り”はいかなるものなのか!? 刮目して待たれよ。