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泊まる前に教えてほしかった……

 その日、私はとある用事で急に名古屋へ行くことになったのですが、忙しくバタバタしていたこともあって、うまくホテルの予約が取れず、探し回っているうちにすっかり深夜になってしまいました。そこで、「もうどこでもいいや」という思いで、たまたま部屋が空いていたそのホテルに泊まったのです。

 ただ、いざ中に入ってみると、なんだかすごく嫌な感じがしてきました。「背に腹は代えられないんだから、しょうがない」と思いつつ、すぐに自分で「大島てる」のサイトを使い、ここが事故物件じゃないかを調べてみました。すると、何も掲載がなかったので、「良かった……」と安心して、その日は眠りについたのです。

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 しかし、それから半年ほどが経ったある日、そのホテルについての投稿がありました。なんと、そこでは殺人事件が起きていて、しかもそれは、私が泊まるよりも前の出来事だったというのです。それを見たとき、「うわ、やられた!」と思いました。サイトの運営人としてではなく、一人のユーザーとして、「私が泊まる前に教えてほしかった」と落ち込みました。事前に事故物件だと分かっていたら、絶対に泊まっていなかったのに……。

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 そんな体験をしたこともあって、私にとって名古屋をはじめとした愛知県の事故物件は、非常に印象深いものがあるのです。