本題であるロン毛のバリューを示したい
株主からの想定質問「Q2 髙橋のロン毛に関するバリューは何か」
先述の通り、2022年9月20日の東北楽天戦以降「ポニーテール」の日も増えた。本格的なロン毛にした2022年以降の成績を調べてみると、
2022年以降 40試合 17勝13敗 防2.17
内、ポニーテールの日 7試合 4勝 2敗 防1.58
内、ポニーテールにしなかった日 33試合 13勝11敗 防2.30
ロン毛にしてから、とりわけポニテの日はギアが上がって成績が良いのだ。ベルーナドームが一段と暑くなる夏はポニテも増えるだろう。「ロン毛・ポニテの髙橋」は他球団にとって脅威であり、チームに大きなバリューを提供している。
だが、「ロン毛の髙橋」の成績が良いことは試合を見れば分かる。ならば、先日の株主は何が不満だったのか。例えば、株価……株価にヒントがあるかもしれない。
2022年度の登板全26試合のうち、データが取れた4試合目以降の登板翌営業日(全23日)の西武HD株価に、ある傾向が隠されていた。
2022年度 髙橋光成登板日翌営業日の西武HD株価
前営業日と比べ、株価が上がった日 12営業日 1株あたり合計214円上昇
前営業日と比べ、株価が下がった日 10営業日 1株あたり合計232円下落
(前営業日と比べ、株価が同じだった日 1営業日)
なんと2022年登板日の翌営業日は、株価が合計で下がっていたのだ。株主は髙橋の登板を見た翌日、期待したのに株価が伸びなかったことが不満だったのかもしれない。では、2023年は一体どうなのか。
2023年度 髙橋光成登板日翌営業日の西武HD株価
(7月1日登板は執筆時点で翌営業日が来ていないため対象外)
前営業日と比べ、株価が上がった日 9営業日 1株あたり合計188.5円上昇
前営業日と比べ、株価が下がった日 4営業日 1株あたり合計49円下落
驚くことに株価も何故か大幅に上昇していた。「3月31日の権利確定日前後で投げるかで大きく変わるのでは」と言われたらそこまでだが、その運も今年の髙橋は持っている。登板翌営業日は市場の動向にも注目してみよう。
回答「A2 髪とともに成績も伸びており、ポニーテールの日は特に手が付けられない。また、本年度は登板翌日の株価が上昇傾向にあり、ステークホルダーにもファンにもバリューを提供し続けている」
西武グループは2023年度までの中期経営計画を掲げている。
そして髙橋光成も2023年度は重要な1年間だ。エース兼選手会長の役割に加え、「メジャー挑戦」を希望しての最初のシーズンである。
言わば、プロ野球人生「中期計画」区切りの一年。光成にはこれからも好きな髪型で、「あれも、これも、かなう。」一年を送ってほしい。そう願うばかりである。
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