ご無沙汰しております、イラストレーターのほしです。先日、文春野球に初めて登板させていただき、かなりドキドキな1日を過ごしました。温かい1票を本当にありがとうございました。自分の番、無事に乗り越えた~!と、安心したはずだったのですが。
「また登板をお願いできませんでしょうか……」
これが回またぎ投手の気持ちか! ちょっと不安を抱えながらも、大変ありがたいお誘いですので返事はもちろん「やらせていただきます」。文春野球ではお馴染みの偉大な先輩方のコラムが次々ヒットを重ねていくのを見守りながら、自分の出番にむけて準備を進めてきました。にしても、ベイスターズ打線って本当に止まらない……。
さて、今登板でお届けするのは港星祭(べいすたさい)の“スピンオフコラム”です。
前回も少し登場しましたが、港星祭とは、横浜スタジアムを港星学園(べいすたがくえん)に、選手たちを学園の生徒に見立てて行われた学祭風イベントです。私はそのイベントのイラストを担当させていただきました。
今回はお祭りを離れて、学園生活のとある1日を体験してもらえるようなコラムを執筆しました。そして、イラストも漫画風にモノトーンで描いてみました。これを読めば、港星学園の生徒気分になれるはず。(読者の皆様に生徒の雰囲気を味わっていただくために、作中の選手の呼び方はくん付けで書いています。また、本コラムの内容は球団公式の設定ではなく、私の想像ですのでご了承ください。)
それでは、制服は着ましたか? 忘れ物はないですか? 準備ができたら、いってらっしゃい!
いざ、登校! 朝一で遭遇したのは……
電車に揺られ、関内駅で下車。駅前の交差点には人がにぎわい、日本大通りの方からも続々と生徒が登校しています。校門をくぐると、試合中に乱入する姿さながら、1匹のねこちゃんが足元を横切っていきました。そんなねこちゃんを、ひょいと持ち上げたのは……小園くん! 「迷子かなぁ」ってそれ、横浜スタ……じゃなくて、港星学園に住みついているねこちゃんですよ!
小園健太選手、体は大きいですが、笑顔がほわんとしていて、なんだか独特の魅力がありませんか? 登場人物として設定をつくるなら、見た目からしてクール系男子かと思いきや、実は顔の絆創膏が次々と増えていそうなドジっ子な感じ……。ギャップのあるイケメンキャラクターとして登場してほしいなと思い、こんな謎のシーンを思いつきました(笑)。思えば、ついこの前まで学ランを着ていましたから、違和感ないですね。
実際の野球の方では一軍デビューが待ち遠しいです! 早くハマスタで見たい!
休み時間に毎度聞こえるあのセリフ
授業の合間の休み時間は、移動があったり、小テストの追い込みをしたり、早弁をしたり……過ごし方は様々ですが、いつも聞こえてくるのはあのセリフ。
「ねぇ、ゆーだい」
その声の主は卓球部のエース・東くん。“ゆーだい”は山本くんのこと。移動教室でも、遠足の班決めも、自分はお弁当を持っているのにも関わらず購買について行ってあげるときも、いつもニコニコと東くんにつきあってくれる山本くんは陰で人気急上昇中です……。でも、さすがに「宿題写させて」というお願いは断っているのを見かけたことがあります(笑)。
今季セ・リーグの最優秀バッテリー賞を獲得したおふたり。本当にすごい活躍でした! 東克樹選手が山本祐大選手へ贈る「祐大のおかげ」というお決まりのセリフは、間違いなく今季のベイスターズの流行語大賞でしょう。東選手の方が年上ですが、ヒーローインタビューのイメージが強いせいか、東選手が山本選手のことをより強く慕っている印象があります。山本選手は笑顔でなんでも優しく受け入れてくれそうですが、これはダメだよって線引きはちゃんとしてそうだな~というイメージで描かせていただきました。
ちなみに、東投手はベイスターズの初代卓球王なので、卓球部の設定で、山本選手は……卓球部のマネージャーかなぁ(笑)。