
ネットにはこれは売ってないだろう、から、ネットでならこれも売ってるだろう、に変わったのは、一体いつごろだっただろうか?
確かゾゾタウンという大型ショッピングサイトが開設されて、2〜3年経ったぐらいからだと思う。楽天市場、アマゾンといった販売サイトがメジャーになる前は、服やバッグ、本などは、ネット上で買えたが、今のようにこまごまとした日用品は買えなかった。食品、トイレットペーパーなどの衛生用品、薬、文房具、家具……。送料無料でネットでなんでも買える時代になった今では、もはやネットで買えない品はこの世のどこでも品切れなのではと思うくらいだ。便利になった。
いや現物を見た方がより詳しく商品について把握できるし、特にファッション関係の品物に関しては、自分にぴったり合うサイズを探すために、直接店舗へ足を運び試着するのが必須だろう、という意見もある。
私もずっと、本当にその通りだなと思い、自分に似合うかどうか確かめず、画像だけで判断し、指先ひとつで洋服をポチッてしまう自分を、お洒落からはほど遠い人間だと恥じていた。そんな風に感じていたのは私だけではなく、ネットショッピング黎明期のころにお話しした女性の編集者さんは「私なんか最近、買いに行くのが億劫だから、服の上も下もネットで買ってますもん」と仰っていたが、その口ぶりには多少の自嘲がこもっていた。
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source : 週刊文春 2025年11月20日号






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