(連載第8回からのつづき)
山﨑邸で行われた「『早春スケッチブック』を観る会」も終盤。病に死を覚悟する主人公・竜彦と、24年に入院した際の山﨑氏の言葉が似ているというところから、病院での様子に話は進む。
ナオコ 治療に関わっていた方が「もうそういう歳なんだから、長く生きたんだから」という内容のことを言ったのに対して、ものすごく怒っていたよね。自分も同じようなこと言ったくせに(笑)。入院したら患者らしく、とか、大人しくベッドで寝ていないと、みたいなところがありますよね。だけど努さんは、絶対にそうはならないぞっていうエネルギーだった。
山﨑 死が怖くなかったというのは年齢のせいもあるけれど、こういう仕事してるせいかなとも思った。変な話だけど、僕は役の上で、何十回って死んでるわけです。普通は演技として、形の上で死んでいけばいいんだけど、僕の場合は、本当に死んでいく気持ちをああでもない、こうでもないと想像して楽しんできたからね。
余命を宣告されたときに、「どうしてこんなに平気で受け入れられるんだろう」って我ながら不思議に思ったけれど、実は今まで何十回も死を経験してきたからだったんだな。
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source : 週刊文春 2026年6月4日号






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