(前回からつづく)
CMの演出を担当する相米慎二監督の強い希望でタイで撮影することになったが……。
で、なんだか僕にはわからないけど、まあ全て任せるわけだ、演出家にね。で、行ってみたら、日本のその辺の竹藪と全然違わないの。ホントに小さな何でもない竹藪が道路脇にポツンとある。なんでタイまで行くのか。これなら近くで撮れる。
バンコクからその奥地まで、とにかく魔の国境地帯だからね、えらい時間がかかるんだよ。まあ相米さんは、あれだな、この気分を大事にしたいんだと思ってね。よく言えばね。悪く言えば話題の場所へ行きたかっただけなのさ(笑)。バブル時代はいろいろぜいたくなロケもあったけど、あの「竹藪」は特別。何があるんだろうと、プロデューサーたち、スタッフやキャストが内心楽しみにして行ったんだ(笑)。
サカマキ 前回、「アマチュアリズム」についてはあらためて語りたいと言われていました。早速お願いします。
もともと僕はね、何かを積み重ねていくとか、努力して少しずつ覚えていく、芸を覚えていくみたいなのって、あんまり好きじゃないんだ。かと言って、いきなり天啓のように才能が降ってくるわけでもないしね。まあ、自分の中で、自然に生まれてくるものを待つしかない。
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source : 週刊文春 2026年6月25日号






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