(かたやまもりひで/1963年、宮城県生まれ。慶應義塾大学法学部教授。2024年11月からは水戸芸術館館長を務める。主な著書に『近代日本の右翼思想』『音盤考現学』『音盤博物誌』『未完のファシズム』『鬼子の歌』『大楽必易』。最新刊は『大論争 この国の守り方』(文春新書)。)

「あれ? 自分の家なのによく分からないな」。クラシック音楽、怪獣映画、右翼思想。さらに文学、演劇、歴史……博覧強記で現代社会を批評する片山杜秀さん。しかし、自身の家の間取りを描こうとするや、ペンが何度も止まる。住人をも惑わす家とは一体!? と、その前に、時は遡る。片山さんは、1963年、宮城県仙台市に生を受けた。
仙台で生まれたのは、母が里帰りしての出産だったからです。母方の祖父は、逓信省から戦後、東北電力に行き、長く秘書課長をしていました。初代会長白洲次郎の写真に、後ろでカバン持ちをする祖父が写っていることがあります。母は、東京生まれで渋谷育ち。一家で仙台に移ってからも、東京が恋しかった。やがて祖父の筋の紹介で東京の広告代理店に勤める父と出会う。広告だけでなく『月光仮面』などテレビ番組の制作も手掛けていて、芸能界好きだった母はもう渡りに船で結婚したのでしょうね。後年、「間違ったかも」とよくぼやいていましたが(笑)。
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source : 週刊文春 2026年7月23日号






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