CDショップも無いような、“音楽”から隔絶された国でテレビから流れてきたそのサウンドは、なぜロック少年の心を掴んだのか。[Alexandros]ボーカルの川上洋平さんが寄稿した。
私がマイケル・ジャクソンの一曲を選ぶとするなら、「Scream」だ。1995年にリリースされた『HIStory』というベスト盤+ニューアルバムがセットになった豪華版。そのリードシングルだった記憶がある。
ブリットポップが席巻中の時代。労働者階級出身のoasisが軟弱な音楽業界を豪快に蹴散らしていた。なんとなく時代は“ヤンチャな音楽”を求めていた。
ロックやヒップホップはもちろん、アイドル界でさえ品行方正なTAKE THATよりもEast17のような、ちょっと危ういボーイズグループに勢いがあった頃だ。
90年代、私は父の仕事でシリアに住んでいた。西洋文化を受け入れない国柄だったが、その頃は運良く一般家庭にも衛星放送の導入許可が下りた時期だった。
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source : 週刊文春 2026年8月13日・20日号
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