周りを見渡すと、全て誰かの仕事で出来ている。
街を歩いていてふと気付く。目に見えるものの殆どが誰かの仕事だ。誰かの仕事で建ったビル、誰かの仕事で歩ける歩道、誰かの仕事で作られ誰かの仕事のガソリンで走るタクシーで仕事をする誰か。今履いている靴も、着ている服も、スマホもカバンも、全て誰かの仕事。街路樹も自然にそこに生えた訳ではなく誰かの仕事でそこに立っている。ベビーカーの赤ちゃんも、お母さんお父さんの仕事ですくすく育っている。自分の髪の毛でさえ誰かの仕事で作られたシャンプーで洗う。見渡す景色の中、誰かの仕事ではないのは、この空気と青空くらいか(地球の仕事と言えなくもないが)。
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source : 週刊文春 2026年9月10日号
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