【前回までのあらすじ】ディレクターの加藤が芸人のウォッチャー目黒に犯されたことを知った大宝テレビのニュースキャスター・鷲尾粧子(50)と加藤の親友の「週刊文春」記者・速水理央(34)。本件を記事にすべく動く理央の元に、加藤と親しくしている北島が電話をかけ、慰謝料を請求。そのことを理央から聞かされた加藤は、後にマンションの四階から飛び降りた。
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粧子はそのことを、番組終了後、杉山プロデューサーに聞かされて知った。警察から局へ連絡が来たのは加藤の部屋に『大宝テレビ』での名刺がまるまるひと箱あったからで、所属番組の責任者である杉山が電話に出て対応し、報道局長にもすでに報告済みとのことだった。
「どこの病院ですか」
最初の衝撃からさめるなり粧子が訊ねると、答えた杉山は「しまった」という顔になり、すかさず釘を刺してきた。
「見舞いになんか行くんじゃないぞ。どうせ会えやしない。昏睡状態だそうだしな」
「そういう問題じゃなくて、」
「そういう問題なんだよ! 痛くもない腹を探られるような事態だけは避けてくれ」
「痛くもない、腹?」
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source : 週刊文春 2026年9月24日・10月1日号
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