【前回までのあらすじ】ディレクターの加藤が芸人のウォッチャー目黒に犯されたことを知った大宝テレビのニュースキャスター・鷲尾粧子(50)と加藤の親友の「週刊文春」記者・速水理央(34)。本件を記事にすべく動く理央の元に北島という男から電話があり、加藤を追い回すな、慰謝料を請求すると告げられる。理央は加藤の家に駆け付け、そのことを彼に知らせた。
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あれは大学に入ってまだ間もない五月雨の頃だったか――窓の外の風景が濡れていたのを覚えている。
午後の授業のあと学内のカフェへ移動した理央が文庫本を読んでいると、男子学生が四人ばかりどやどやと入ってきて、すぐ後ろのテーブル席に陣取った。会話の声で同じクラスの連中だとわかったが知らんふりを決め込んでいた。間に衝立がわりの観葉植物が置かれているおかげで、向こうはこちらに気づかない。
〈こないだの飲み、マジ最高だったわ。また同じメンツでやる?〉
すると別の一人が言った。
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source : 週刊文春 2026年9月17日号
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