週刊文春 電子版

ライバルという存在|杉本昌隆

師匠はつらいよ 第30回

杉本 昌隆

連載

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 ライバルとは、自分と同等の能力を持つ競争相手のこと。宿敵とも言われる。

 将棋界のライバル対決といえば、古くは大山康晴十五世名人対升田幸三実力制第四代名人戦。私の少年時代は中原誠名人対米長邦雄九段戦がゴールデンカードであった。

 平成なら谷川浩司九段対羽生善治九段戦。佐藤康光九段や森内俊之九段、郷田真隆九段の名前も浮かぶ。ライバルの激突はファンを熱くさせるものなのだ。

 今は豊島将之竜王対藤井聡太三冠戦だろう(肩書きは今回の竜王戦開始時点)。両者の対局は今年だけで実に十六局に及ぶ。

 豊島竜王31歳、藤井三冠19歳。恐るべきスピードでトップ棋士と肩を並べた藤井三冠だけに、常に対戦相手は年上。彼がどの地位まで登り詰めたとしても、同郷の豊島竜王はライバルと言うより学ぶべき先輩なのかも知れない。

 さて同じ顔ぶれのタイトル戦をよく見るせいか、将棋を知らない女性にこんなことを聞かれた。

「将棋のタイトル戦って指名制なんですか?」

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source : 週刊文春 2021年11月25日号

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