狙撃事件の衝撃が大きすぎて、私はまだ関連の論考などを読みあさってしまいます。

 なかでも、日経に載った「政治と警察のもたれ合い(高坂哲郎)」というコラムは印象的でした。彼は、この事件を「戦後日本における政治と警察のもたれ合いが生んだ1つの帰結ではないか」と主張しています。

 彼は、01年の同時多発テロの後にアメリカは長大な調査報告書をまとめて事件の再発防止に努力しているのに、地下鉄サリン事件では日本に国家レベルの調査報告書がないことを例に挙げ、政治家と警察のもたれ合いを指摘します。有力政治家はSPを警察から派遣される立場上、よい関係を保たなくてはならず、警察は警察で、予算を認めてもらうために与党に気を遣う。その結果、サリン事件のような空前のテロを許したことについても政治は警察に総括を強いなかった、と。

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source : 週刊文春 2022年8月4日号