人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。
かつて、僕にとって喫茶店は編集者に原稿を渡したり、新しい仕事の打ち合せをする場だった。
「じゃ、今度は僕がそちらに出向きますよ」
などと、電話口で言って、わざわざ出版社近くの喫茶店で落ち合うなんてこともあった。
「御活躍ですね。先日もテレビで見ましたよ」
一応、漫画家としてデビューしたが、今じゃすっかり何でも屋。そんな編集者の言葉に顔を赤らめる。
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source : 週刊文春 2022年9月8日号