週刊文春 電子版

1日30分“最強の情報収集法”とは

三木谷浩史「未来」 第64回

三木谷 浩史
ビジネス 社会 メディア 企業

 僕は昔からラジオを聴くのが好きだ。神戸で過ごしていた中高生の頃は「ヤングタウン」や「オールナイトニッポン」の熱心なリスナーだった。インターネット分野で事業展開する立場としては意外にも思われるかもしれないけれど、実はいまもニュースなどを情報収集する時の主要な媒体は「ラジオ」だ。

 最近は「Stitcher」というアプリを使って、スマホで音声ニュースを聴いている。アメリカのネットメディアやCBSなどのラジオ放送、イギリスのBBC、さらには「マーケットウォッチ」などを、移動中の車の中や寝る前、ときにはサウナのなかでも聴くことがある。合計すると1日に30分くらいは時間を使っているだろうか。

ラジオ番組が聴ける「Stitcher」アプリ(App Store HPより)

 そうした海外のインターネットラジオを毎日聴いていると、世界の人々がいまどのような観点で何を議論しているのか、その国際的な流れを自然とイメージできるようになっていく。英語の勉強にもなるし、インターネット業界の世界的な潮流や注目分野について把握することができるため、とても良い情報収集手法だと僕は思っている。

 スマホの小さな画面で自分の興味のあるニュースだけを文字で追っていると、どうしても視野が狭くなりがちだ。その意味では新聞も情報を偏りなく知ることができるはずなのだけれど、日本の新聞は残念ながらグローバルな視点で物事を深く捉え、広く課題を議論しようという姿勢が弱いと思う。「ラジオ」のニュースを浴びるように聴くことで、幅広い論点に触れることができ、物事の見方も拡がっていく。だから僕はラジオを聴くことが気に入っている。

ブルームバーグの成功例

初月300円でこの続きが読めます。

有料会員になると、
全ての記事が読み放題

プランを選択してください
月額プラン
2,200円/月
初回登録は初月300円、1ヶ月更新
年額プラン
1,833円/月
22,000円一括払い、1年更新
電子版+雑誌プラン
2,458円/月
29,500円一括払い、1年更新

有料会員になると…

世の中を揺るがすスクープが雑誌発売日の1日前に読める!

  • スクープ記事をいち早く読める
  • 電子版オリジナル記事が読める
  • 音声・動画番組が視聴できる
  • 会員限定ニュースレターが読める
有料会員についてもっと詳しく見る

source : 週刊文春 2022年11月3日号

文春リークス
閉じる