今年9月28日からの2日間、楽天グループ最大規模のイベント「Rakuten OPTIMISM 2022」が開催された。昨年に引き続き、オンラインで開催し、10万人近くの方々が視聴して下さった。今年も各界をリードする識者の方々が多数登壇し、様々な議論が繰り広げられた。
今回のテーマは「テック&グリーン」。テクノロジーによっていかに地球環境を守り、より良い「未来」を作り出すかという想いを込めて各プログラムを作った。
楽天を創業した25年ほど前、僕は「いずれ環境分野にも関わるようになる」とは全く思っていなかった。しかしながら、急速に進み続ける世界的な温暖化を経験したり、最近のパキスタンでの洪水など気候変動が自然災害を悪化させている現実を見ると、地球において「うねり」が来ていると考えざるを得ない。まだ自分たちに何ができるかは分からないけれど、「環境については何かしら取り組まなければならない」という思いが日に日に強まっている。
インターネットという分野は基本的に電気がなければ成り立たない。その意味でテクノロジーと環境問題は切っても切り離せない関係にある。車の燃費や電力消費にも必ずAIが絡んでくるし、携帯電話の基地局もAIやセンサーを活用してコストを抑え、電気代を下げることができる。
そもそも発電所で生み出された電力のエネルギー変換効率は50パーセント前後だという。それを70パーセントまで効率化できれば、世界のエネルギーをめぐる状況は一変する。
大使が語る「日本の強み」
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source : 週刊文春 2022年11月10日号