高校生の頃、仲の良かったクラスメイト同士が急に冷戦状態に入り、片方が「もうあの子と友達やめるから!」と宣言してきたことがあった。「へえ、じゃあ何になるの。知り合い?」と鼻で笑うと怒り狂ってバシバシ肩を殴られたものだ。数年後、彼女たちは互いの結婚式でスピーチを読んでそれぞれにボタボタ涙を流していた。一方でクラスメイトからあの子の言葉を通訳できるのはあんただけだよね、と言われるほどにツーカーだったあの子が今どのように過ごしているのか、私は知らない。もう会うこともないだろう。でも、幸せでいて欲しいなと思う、この気持ちは現行の友達に向けるそれとなんら変わりない。あの2人も、そして私たちも、みんな同じ教室の中、友達だったはずなのに。ずっとずっと隣にいるんだと、疑ったことすらなかったのに。
初回登録は初月300円で
この続きが読めます。
有料会員になると、
全ての記事が読み放題
コメント機能も使えます
キャンペーン終了まで
-
月額プラン
1カ月更新
2,200円/月
初回登録は初月300円
-
年額プラン
22,000円一括払い・1年更新
1,833円/月
-
3年プラン
59,400円一括払い、3年更新
1,650円/月
オススメ!期間限定
既に有料会員の方はログインして続きを読む
※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。
有料会員になると…
世の中を揺るがすスクープが雑誌発売日の1日前に読める!
- スクープ記事をいち早く読める
- 電子版オリジナル記事が読める
- 解説番組が視聴できる
- 会員限定ニュースレターが読める
source : 週刊文春 2022年11月24日号