ドキュメンタリ映画の公開を記念して、短歌界のレジェンド・95歳の馬場あき子先生が登場! 短歌ブームが到来中ですが、先生の実感と展望とは? 五七五七七の心地よさの秘密を古典に遡り、お話しいただきました。
(ばばあきこ 1928年生まれ。東京都出身。歌人、文芸評論家。中学、高校での教員生活を経て、歌誌「かりん」を創刊。古典・能・民俗学に造詣が深く、94年に紫綬褒章を受章。2021年に『馬場あき子全歌集』を上梓。ドキュメンタリ映画は5月27日より全国順次公開。)
阿川 馬場先生はうちの母と同い年でいらっしゃるんですね。母は2020年に亡くなりましたけど、先生はこんなにお元気でいらして。
馬場 元気なだけなのよ。もうちょっと弱々しいとか、どこかが悪いとかいう方がいいんじゃない?
阿川 いやいや、素晴らしいじゃないですか。この度のドキュメンタリ映画『幾春かけて老いゆかん 歌人馬場あき子の日々』を拝見しました。お忙しいスケジュールをテキパキこなしていらして……。
馬場 今日は監督の田代裕さんが来てるから、あんまり言えないけれども……妖怪変化ですよ(笑)。
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source : 週刊文春 2023年6月1日号