プレッシャーに極めて弱い。阪神時代から藤浪晋太郎投手(29)を見ていて思うのは、そんなメンタル面での問題だった。
高校時代は甲子園優勝投手として大舞台に強い印象があり、阪神入団後もプロ入り直後の1年目の10勝から11勝、14勝と、怖いもの知らずの3年目までは勝ち星を伸ばしてきた。
しかし色々と考えだした4年目の2016年くらいから制球難が出始めて、そこから急激に投手として迷走を始めてしまった。もともと踏み出した足がクロスして右打者の内角には抜け球がいきやすい。そこを意識しだすと、さらにボールが抜ける。技術的な問題を精神論で鍛え直そうと、当時の金本知憲監督が161球をムリクリ投げさせて、さらに投手としてのメンタルが壊れてしまった。その窮地を抜け出すために、本人の強い希望で実現したのが、ポスティング制度でのメジャー移籍だった。
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source : 週刊文春 2023年8月3日号