祇園の夜に明かりがつき、旦那衆や芸妓が行き交っている。そこから鴨川へとそぞろ歩くと、情緒あふれる木造の一軒家が現れた。宿泊施設にリノベーションした古都の「町家」だが――。
ここを運営しているのは、中国系の企業なのだ。
外資による土地所有を巡っては、昨年9月、「重要土地利用規制法」が全面施行されるなど、警戒が強まっている。同法によって基地周辺を注視区域と定め、安全保障を脅かす土地利用を禁じることも可能になった。ただ、観光地などは「注視」の対象外だ。歴史ある京都も例外ではない。
「実は4、5年前から、いわゆる“中国マネー”による町家購入が相次いでいるのです」(町家関係者)
小誌は今回、その実態を徹底調査。京都市が公開している宿泊業を許可された業者・施設のリストを基に、登記簿などから資金の出処や買収の構図を探った。
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source : 週刊文春 2023年10月12日号