放課後に寄るファミレスを「アオハル阿片窟」、道行く共学カップルのいちゃいちゃは「青春陳列罪」、公立校は「内申点という邪教を拝する異教徒」! その言葉選びのセンス、語彙力の豊富さ、語感の巧みさと言ったら。なんという切れ味だろうか。『かしこい男は恋しかしない』を読むたびに、もはやセリフのひとつひとつを音読したい欲にかられる。しかも掲載されているのがまさかの「別冊マーガレット」。あの「アオハライド」や「君に届け」、「ラブ★コン」の別マ、だと……!? つくづく少女漫画の懐の深さに圧倒される昨今だ。
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source : 週刊文春 2024年7月25日号