その日は、遅くまで仕事があって、帰りは友達とご飯を食べてから、友達に車で家に送ってもらったんです。時刻は12時を越えていました。助手席で私はスマホを見ていたのですが、ふと何か気になって顔を上げました。近所の交差点に差し掛かったところでした。横断歩道の手前に、女の人が見えます。渡るのか、渡らないのか……ちょっと妙な動きをしているんです。
車用の信号は青で、車は減速せず、交差点に近づきます。当たり屋とかだと嫌だなと思って、気を付けてもらおうと、友達に声をかけました。「あの女の人、ヤバいね」。すると友達は不審そうに言いました。
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source : 週刊文春 2024年8月15日・22日号